眼科検査

眼は内蔵の鏡といわれるくらい全身状態を表しています。ちょっとした眼の赤み(結膜炎)の原因が悪性腫瘍や緑内障ということは珍しくありません。

故に下記の眼科専門検査の他、系統立てた全身の検査が必要です。
また、動物種、犬種別でも大変特徴的な遺伝性の疾患が多いため症状が出る前にドックを受けることも大切です。

なお、当院では専門医で実施する全ての検査が可能です。

1 シルマーティアテスト

適応
涙産生能の評価‥色素性角膜炎、粘液性眼脂、角膜潰瘍、ドライアイ、乾性角膜炎
基礎涙液量+分泌量(試験紙の刺激で分泌された涙液)
先を曲げずに試験紙の先に触れない、下結膜嚢耳側1/3に入れる

 

評価(mm/分)
ウサギ
≧15  ‥ 正常 10-20mm/分 3-8mm/分
11-14  ‥ 初期の乾性角膜炎
6-10 ‥ 軽度の乾性角膜炎
≦5 ‥ 重度の乾性角膜炎

 

2 フルオレセイン染色 

適応
痛みを伴う眼疾患及びレッドアイ
角膜疾患(角膜潰瘍の範囲と程度)
涙液層の評価
涙管機能の評価

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①角膜染色
角膜実質は染色されるが、脂肪豊富な角膜上皮やデスメ膜は染色されない
角膜にストリップが触れない、生理にて十分洗い流す

 

②フルオレセイン通過試験
涙点から鼻腔開口部までの通過傷害
染色後、洗い流さずに5~10分待つ

 

 

 

 

 

 

③涙液層破壊時間試験
瞬目後、角膜に広がった涙液層が開瞼の持続に伴い次第に薄くなりドライスポットが生じるまでの時間を計測

評価
15秒以上 … 正常
15秒以下 … 涙液の質的・量的異常・ ムチン欠乏性角膜炎、マイボーム腺機能障害

 

 

3 眼圧測定 

適応
健康診断…緑内障が遺伝的に認められている犬種(柴犬、コッカー・スパニエル、ボストンテリア、シベリアンハスキー、プードル)

眼科疾患…痛みを伴う眼疾患、結膜炎、眼球突出、赤い眼

緑内障…片目または両眼が緑内障の患者

犬の眼内圧
正常値:16.7±4㎜Hg 左右差が5㎜Hg
眼圧日内変動:夜型、昼型、2峰型

二種類の眼圧計で正確に測定します。

 

4 第三眼瞼の検査 

 

適応
慢性結膜炎、異物、第三眼瞼腫瘤

テクニック
第三眼瞼を押出す → 眼球表面を正面から優しく押す、同時に第三眼瞼の動きを検査
第三眼瞼の内側を検査 → 表面麻酔をして無鈎鉗子を用いる

 

 

5 眼底検査法 

視神経乳頭、網膜の評価 … 散瞳剤を用い十分散瞳してから実施
二種類の眼底カメラでより正確に検査します。

 

 

 

6 スリットランプ検査

細隙灯装置による幅の狭い光束を角膜、前眼房、水晶体、硝子体に斜めの方向からあててこれら透明組織の光切片をつくって、実態顕微鏡で観察
動画、静止画で詳細に検査します

検査部位
角膜、前眼房、虹彩、水晶体、硝子体

 

7 超音波画像診断 

適応
虹彩、毛様体腫瘍の診断
水晶体の評価(白内障や水晶体脱臼)
硝子体の評価(出血や血管膜遺残)
網膜の評価(網膜剥離)
眼球全体や球後腫瘍、腫瘍の評価

 

 

8 網膜電位図検査(ERG)  

網膜機能を評価
網膜に光刺激を与えたときに生じた電位を計測

適応
白内障手術前の網膜機能の評価
網膜疾患の鑑別診断
進行性網膜萎縮の早期診断

 

眼科では欠かせない検査です

 

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